保存の知恵 冬に備える
東北地方では、長い冬の間の食べ物を準備しておくことが大切でした。
それぞれの食材をおいしく食べられるように、いろいろな保存の知恵や工夫があります。
郷土料理の中には、冬に備えて保存した食材を使った料理が数多くあります。
白菜を漬ける
保存場所
土の中
冬が近づくと畑に穴を掘り、大根などの野菜を入れてその上にワラや土をかけておきます。
穴の中は地熱があるので温度が0度以下に下がることはありません。
穴から大根を出す
〔『聞き書 岩手の食事』農文協刊より〕
軒下
屋根が大きく張り出している軒下は雨を避けられ、また気温が低い場所です。
大根などの野菜や餅などを乾燥させるのによい場所です。
干し餅
いろりの上
一年を通して炉(いろり)には火を入れているので、小魚などを乾燥させていました。
弁慶に刺した干し魚