- もとの所在地
- 宮城県柴田郡川崎町
- 建築年代
- 主屋:19世紀半ば(江戸時代末期頃)
馬屋:19世紀後半(明治期頃) - 規模
- 主屋:148m2(45坪)
馬屋:48.2m2(14.4坪) - 家の形式
- 直屋(馬屋は付属屋)
- 寄贈者
- 佐藤 良治 氏(主屋)
高橋 康一 氏(馬屋) - 宮城県川崎町有形文化財指定第1号(平成12年指定)
- 監修:東北工業大学名誉教授 草野 和夫 氏
もとの所在地
この家は釜房ダムによって水没した場所に建っていました。
持ち主から川崎町に寄付され、「川崎町民俗資料家屋」として、2003年まで公開されていました。その後、公園に移築復元しました。
家の特色 ─外にある馬屋─
公園のある川崎町は、東北地方の中では比較的雪が少なく、温暖な気候です。そのため、この家の屋根の勾配は緩く、土間は比較的狭く、馬屋は主屋の外にありました。
この家の馬屋は既に失われていたため、古い形のまま保存されていた別の馬屋を移築しました。
釜房の家 主屋・馬屋平面図 縮尺1/40
- にわ(内庭)
- もとは広い土間の作業場でしたが、この住居が建った頃になると、作業小屋が外に建てられ、板敷きの「だいどころ」が広げられて、土間をせまく建てるようになりました。
- だいどころ(台所)
- 「だいどころ」は、炉が切られていて、煮炊きのほか、火を囲んだ食事や団らんの場所でした。
- おかみ(御上)
- 食器や什器類の置き場で、ときには家族の寝室として使用されることもありました。
- なかま(中間)
- 日常的な来客への応対や、少人数での集まりなどに使われました。
「おくざしき」の前座敷でもありました。 - なんど(納戸)
- 主人夫婦の寝室と衣類の収納場所でした。
- おくざしき(奥座敷)
- 床の間を備えた正式の客間です。